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〒452-0843
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ウルトラマラソン手記

2011/05/03(火)
富士五湖ウルトラマラソン、今回はその走後手記です。歯の話は一切でてきません。長文のため興味の無い方は飛ばして下さい。

GW初日の4月29日、大渋滞の中を6時間かけ開催地である富士吉田市まで車を走らせた。前日受付締め切りの17時間際に現地に到着、ゼッケンと記念品をもらいあとは明朝5時のスタートを待つだけである。市内の温泉に入った後ふらりと入ったラーメン屋で、カロリーの高そうなこってりラーメンとチャーハンを頼んだ。普段は残してしまう量とくどさだが無理して完食、今思うともう少し胃に優しいものにしておけば良かった。この日の宿は会場から10分程の道の駅駐車場だ。八時前であったが車内で夜を過ごすであろうお仲間でいっぱいであった。期待と不安が入り交じる中、意外にも寝付きよく熟睡できた。大事に備える人間の本能であろうか。
3時半起床、用意していたおにぎりを2つ食べ会場へと向かった。併設駐車場は満車で、少し離れた臨時駐車場に車を止めバスで移動する。スタート地点到着は10分前、前日に受付を済ませておいて正解であった。なんと今回の出場者最高齢は驚愕の80歳、距離が長くなるにつれ選手の平均年齢は高くなるようだ。 これは走れば走る程、年を重ねる程短い距離では物足りなくなる事を意味する。 走り始めた頃は5kmがやっとだった、そして目標であったフルマラソンを達成すると今度はもっと先にあるものが見えてくる。苦労して登った山頂の景色は素晴らしい、変わらぬ日常に刺激を欲し更に高い山を目指す、ランニングジャンキーの行き着く果てそれがウルトラだ。100kmの部、スターターは先日の東京マラソンで 2:37 の記録を持つ猫ひろしさん。「にゃー」の号砲で緊張がほぐれた。さあこれから少なくとも10時間以上は走り続けるのだ。不眠不休で働き続ける心臓に感謝しなければ。
この大会は、桜咲く季節、富士山を望み五湖全てを巡る絶景が売りである。最初に目指すのは山中湖、昨夜のラーメンで胃がやられたのか、いつもは空腹で走っているからか、胃腸の調子がわるくWCに入るタイミングを伺いながら 5:30/kmペースで淡々と走る。今回は完走が目標なので14時間という制限時間さえクリアできれば良い。序盤は景色を楽しみながらのピクニックさながら、富士山と湖を背景に見る満開の桜は絵葉書のようであった。地元の方や観光らしき家族連れの方々に声援をもらい気分は良い。周囲のランナーも余裕が伺え、誰一人悲壮感はない。このままあっけなくゴールしてしまうのではと楽観しながら山中湖を一周する。
30kmほどの地点で防寒用のウィンドブレーカーとグローブを預ける。それまでは胃のむかつきから水分補給しかできなかったが、ここのエイドステーションでは、チョコやレーズンといったエネルギー源を補給できた。気温もぐっと上がりやっと体が暖まってきたようだ。10kmごとにラップタイムを測定していたが4回目まではすべて60分を切っている。疲れも心地よいと感じる範疇で、もしかしたら9時間台でゴールできるのではとの甘い考えが過る。しかし河口湖から西湖への上り坂で、足の張りと寒気からペースが6:00を超え始める。きっと燃料切れによる低血糖が原因であろう。約50km地点にあるレストステーションでバナナやチョコをむさぼるように食した。いつもは食指が動かない甘いものが本当においしかった。そして忘れてはならないのが塩分補給。これを怠ると電解質の低下から、異常な筋肉収縮を引き起こす。昔は無学で、よく足をつっていたが、今回は最後までこの点だけは大丈夫であった。10分ほど休憩を取って気分一新再スタート。残り半分、とはいってもまだフルマラソン以上の距離が残っている。今まではウォーミングアップ、ウルトラマラソンの真髄は間違いなくここからである。
これまで「走っていて楽しいか?」と聞かれればいつも「すごく楽しい!」と答えてきた。しかしこの再スタート後に同じ質問をされたら正直「まったく楽しくない!」と躊躇せず即答するだろう。平穏であった前半が嘘のように、一歩一歩が重苦しい。もう走りたくないと思うのは、困難からの逃避ではなく体を壊さないための自己防衛反応に違いない。この先三つの湖の眺めはあまり憶えていない。景色を楽しむ余裕など無かったのであろう。通常であれば翌日、翌々日にくる筋肉痛が走っている最中から始まった。それを一番感じるのが下り坂である。自転車であれば爽快に風を切って慣性のまま進んでくれるのに、足のつぶれたランナーにとっては登りも辛いが下りはそれ以上だ。こんな事であれば起伏走やスクワットをもっとやっておけば良かったと後悔しても後の祭り。
60kmを過ぎやっとあと40km・・・ここからこの状態でフルマラソンを走るのか・・・早く楽になりたい、 棄権の二文字がうっすらと浮かぶ。「また来年、もっと鍛えて出直せばいいじゃないか」と心の中のやさしいおじさんが言っている。「今までの苦労はなんだったんだ!今できんやつは一生できんわ!」と厳しいおじさんが言っている。そんなもうろうとしていた中、後ろから本当のおじさんの声を聞いた。「立ち止まっちゃだめだよ。動けなくなるから、ゆっくりでも、少しでも前に進めばゴールは近づいてくるから」たぶんわたしにではなく馴染みのランニング仲間を励ましていたのだと思う。いや或は自分自身への言葉であったのか。それまで己の事ばかり考えていたが、周りのみんなだって同じ思いをしているのだと気づいた。もしかしたらわたし以上につらい人だって頑張って前を、後ろを走っているかもしれない。それまでマラソンは孤独なスポーツだと思っていた。でも冷静に考えれば一人での挑戦であれば絶対に終わっている。大会だから、みんな走っているから走れるんだ。よし!これからはすぐ前を走る人を同じ境遇の仲間だと思ってできるだけ置いていかれないようについていこう。そして後ろを走る人に頑張っている姿を見せてあげよう。そしてゆっくりではあるが確実にゴールは近づいていた。
10kmのラップタイムは前半より30分近くオーバーしている。最後の難関である5km 程続く上り坂を歩いては走り、走っては歩き。ほとんど折れかけた気持ちをスターターの猫さんが行ったり来たり軽快な走りで励ましてくれた。芸風とは真逆のさわやかな好青年であった。猫さんこれからテレビで応援しますね!ゴールまであと1400mとの掲示が見える。なぜか足が軽くなる。単に登りが終わったからかもしれないが。記録なんてどうでも良い。順位なんてどうでも良い。一人一人のゴールを祝うアナウンスが聞こえる。わたしのゼッケンも呼んでもらえた。ゴールテープとメダルがずしりと重かった。12:01:43 マラソン人生で初めて涙があふれた。
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